「ゼロ葬(0葬)は普及するか?」

ゼロ葬とは、宗教学者の島田裕巳氏の著書『0葬-あっさり死ぬ』で提唱された言葉で、遺骨の引き取りをしない(持ち帰らない)事を言います。

ではどうするのか?というと、火葬場の供養塔(無縁塔)へ納骨、または火葬場が提携する業者に処理を一任する事になります。

遺族が収骨を行った後に残された遺骨や灰などを残骨灰といい、歯科治療などで用いられた金・銀・パラジウムなどといった有価物(貴金属)が含まれており、この残骨灰に含まれる有価物を抽出・売却し、財源としている自治体もあります。

有価物を抽出した後の遺骨は、供養塔などへ納骨して永代供養を行います。

この住職コラム2023年12月1日号、「遺族がいるのに遺骨の引き取り拒否が増えている訳」にも書いていますが、諸事情で遺骨を引き取らないケースは意外と多いです。

2050年迄は毎年160万人が亡くなる見込みで、「多死時代」と言われていますが、最近では遺骨を全て焼き切ってしまう「「焼き切り」を行う火葬場も出てきました。

日本には祖先の霊が子孫を見守ってくれるという「祖霊信仰」というのがあり、故人の魂は、お墓や遺骨といった依り代(よりしろ)に宿り、家族を見守ってくれていると考えられ、遺骨を大切にする事が祖先への敬意と安心感に繋がるという日本古来の考え方がありますが、これからの世代がこの考えをどの様に捉えていくのか?は未知数です。

しかし、亡くなる方が多くなるという事は、現実問題として納骨する場所が不足するという事にもなるので、焼き切りも一般化するかもしれません。

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