「葬儀は寺が主体で執り行います」

あるサイトに、葬儀には「会場が寺院で、葬儀は葬儀社が主体となって取り仕切るもの」、「会場だけでなく葬儀そのものも寺院が主体となって執り行うもの」という2パターンあると書かれています。

葬儀を行う主体が、寺の場合と葬儀社の場合があるという事ですが、「葬儀はあくまでも寺が主体で行うもの」であり、葬儀社が主体で行うものではありません。

住職コラム2019年12月15日号、「初七日忌は葬儀の式中に行うものですか?」にも書いていますが、「寺側が葬儀の一連の流れに対して、一貫した方針というものが無いと、葬儀社主体の葬儀になってしまう」のは事実であり、その様になってしまっている事は意外と多いです。

※実際にあった事例

釣月寺では、初七日忌は火葬後でないと行わない事にしておりますが、ある葬儀社の会館に枕経に伺った際の事です。

その葬儀社は何回か利用したことがあり、葬儀社も釣月寺の方針(初七日忌は、葬儀に引き続き火葬の前には行わない事等)は把握しているはずなのですが、「初七日は葬儀に引き続きで御願いします」と言われました。

これは、その葬儀社の中でそれぞれの寺のやり方(それぞれの寺の住職の考えや方針で違いますが、これはとても重要な事です)の情報が共有されていない事が問題ですが、葬儀社は平然とその様な事を言うのです。

これこそまさに、「葬儀は葬儀社が主体で行うもの」と葬儀社が勘違いしている典型的な例です。

寺側にも、キチンとした筋を通すことが求められます。