「僧侶に求めるもの」
(一財)日本消費者協会「第12回葬儀についてのアンケート調査報告書」
(2022年3月)の調査結果を、5回に分けて取り上げてみます。
第5回目は、「僧侶に求めるもの」です。
僧侶に求める事は、「故人を弔って欲しい」73.8%、「お布施や謝礼の金額を明瞭にして欲しい」35.8%、「家族や遺族に寄り添って欲しい」29.8%でした。
また、「葬儀に宗教者は必要だと思うか?」という質問には、「葬儀に宗教者は必要である」44.1%、「宗教者は、できればいた方がいい」35.4%、「宗教者は必要ない」19.7%という結果となりました。
墓について心配な事で、「相談できる窓口が分からない」というのがありましたが、仏事に関して相談できる相手がいない、相談できる寺院がないというのは不安でしかないと思います。
先日火葬場で、葬儀社に寺院を紹介してもらい葬儀をした家と同じ時間の火葬がありました。
紹介された寺院なので、僧侶と親族は知らない者同士でその場限りの為、炉に入るまでの間その僧侶は親族とは離れた場所にいて一切話をする事がなかったです。
これでは「家族や遺族に寄り添って欲しい」という事は全く望めません。
私達僧侶は、ただお経をあげればいいという事ではなく、寄り添うという事はとても重要な事だと思います。