「御布施は御気持ちで」

御気持ちほど言われて困るものはありません。

寺院に対しての御布施は本来気持ちであり、昔はほとんどの方が相応の御布施をしていたのだと思いますが、現代において御気持ちで・・・と言われても気持ちは人それぞれであり、極端な事を言えば「気持ちは千円です」となっても、こちらは「それはそれで・・・」となってしまいます。

ある寺院のホームページは、〇〇の御布施〇万円、〇〇の御布施〇万円と値段表の様に一覧になっているものもあります。

これはやり過ぎだと思いますが、寺院もある程度の御布施を戴かなくては維持・運営ができません。

しかし、物品等を購入した時の様に「御布施は〇万円です」とは言えなく、お気持ちでと言っても困ってしまうので、「〇万円位を御布施として戴いています」と話しています。

葬儀の会葬者が少数で、葬儀社の会館で行う場合、御布施に対し「そんなにするのか?」と言う方がたまにいます。

葬儀社の互助会に入っているからという理由で、葬儀社へ支払う費用に関しては何の疑問を持たないのに、御布施に関してその様は気持ちを抱くのも不思議な事です。

「会葬者が少ないのであれば、本堂で葬儀をすれば費用は抑えられますよ」といつも思うのですが、施主からすると「どの葬儀社のどこの会館で葬儀をするか?」というのが優先順位であるのが残念です。