「寺の解散・廃寺の影響、廃寺にならない為に求められる対応」

全日本仏教会と大和証券によるリサーチ

前回のコラムの続編です

寺の解散・廃寺の影響

寺が廃寺になると困る 29.3% 廃寺になっても困らない 30.5%

寺の解散・廃寺のイメージ

過疎地にある寺の廃寺が増える 25.6%

人口過密地にある寺の廃寺が増える 4.4%

過疎に関わらず寺の廃寺が増える 28.4%

分からない 41.6%

廃寺にならない為に求められる対応

複数の寺を合併・吸収する 44.0%

早い段階での住職後継者の決定・育成 42.4%

収益事業を行う 24.4%

檀家獲得を積極的に行う 12.1%

その他 6.9%

この住職コラム2022年11月15日号「これからの寺院について」にも書いていますが、この先は寺の解散・廃寺・合併がどんどん進むと私は思っています。

「過疎地にある寺の廃寺が増える」というのは、どうにもしようがない事です。

人がいなくては寺の維持もできません。

「複数の寺を合併・吸収する」というのは、本山主導でやる事なので現実的ではありません。

(理想はそうですが)

「早い段階での住職後継者の決定・育成」については、住職後継者の決定・育成をしたとしても、檀家・信者の数が減ってしまっては寺の存続が難しいので、関係なくはないと思いますが、直接の関係はあまりないと思います。

「収益事業を行う」については、どの寺も直ぐにできるというものではなく、土地を貸すといった事や新たに事業を起こすという事になると思うので、現実的ではありません。(これも理想はそうですが)

都内の寺院は、空いている土地を時間貸しの駐車場にしたり、トランクルームにしたりしています。

昨年、他宗派が集まる講習会に参加しましたが、「民泊をやる」「カフェをやる」という意見が多かったです。

民泊やカフェがそう簡単に開業、運営できるとはとても思えないのですが、その様な安易な事(人を集めるという事)を考える住職が多いのに驚きました。

「檀家獲得を積極的に行う」というのが一番現実的なものになると思いますが、これはそれぞれの住職の手腕にかかっています。

この為に私は色々と試行錯誤を繰り返しているのです。