「法事の世代交代について」
「子供や孫に面倒をかけたくない」と思う気持ちも分かりますが、墓地の管理や法事の施主、親戚の法事への参列等、次の世代に引き継いでいくのも親の責務です。
予め引き継いでおかないと、親の世代ができなくなった時に何も分からない状態では、墓地を管理していくのも難しくなります。
ある法事の時にこの様な話をしたら、「息子には仕事等があり、法事に参列しろとは言えない」と言った方がいましたが、自分(親の世代)が元気な時はいいですけど、「亡くなった時には自分は供養される側になる」という事を考えなくてはなりません。
次の世代の人がある程度の年齢になったのであれば、墓地を継承していく事、法事の施主、親戚の法事への参列等、世代交代をしていく事が必要です。
子供や孫に面倒をかけたくないという事で、墓じまいをされる方もいる様ですが、「墓じまいをしてしまうと、今までの菩提寺との関係も解消される」ので、仮に亡くなった人がおられた場合には遺骨の安置場所等ゼロからのスタートになるので、慎重に考えた方がいいです。
事が起きた時には、私も色々とお話をさせて頂きますが、中には「分からないものは分からない。知らないものは知らない」といった感じで、開き直る方もいます。
私としては、今まで先祖供養にあまり関心が無かったとしても、身内が亡くなった事により、改めて先祖供養に対して関心を持って頂きたいものです。
こうならない為にも、予めの世代交代はとても重要な事です。
※実際にあった事例
私の同級生(女性)の母方の実家が、釣月寺の檀家でした。
母方の祖父、祖母が亡くなった際、通夜、葬儀にはその同級生は参列していましたが、その後の法事に参列していないという事がありました。(四十九日もです)
親族にはその同級生の同世代の人もおりましたが、同世代の人も通夜、葬儀のみの参列でその後の法事は一切関わりなしでした。
ある時に、「○○さんも法事に参列する様にした方がいいですよ」とオジサン、オバサンに話をしましたが、どの様にとらえたのか分かりませんが、その後の法事でも同級生の顔は見ていません。