「海洋散骨の割合が増えているそうです」

海洋散骨が増えているそうです

鎌倉新書による「お墓の消費者全国実態調査」(2025)によると、購入した墓で最も多いのは樹木葬48.5%、一般墓17.0%、納骨堂16.1%、合祀・合葬墓14.6%、散骨・手元供養3.7%という調査結果があります。

合祀・合葬墓とは、永代供養墓の事だと思いますが、2024年度の海洋散骨の割合は前年度比14.8%増の3118件で、この4年間で倍増しました。

海洋散骨を行う際は、風で遺骨が飛び散らない様に遺骨を粉骨し、水溶性の袋に入れて海に散骨など、散骨事業者向けのガイドラインが示されています。

遺族が乗船するパターンと、業者が代行するパターンがあり、遺族が乗船する場合は費用が高くなります。

散骨業者は、適切に散骨が行われた事を依頼主に報告する為、散骨の様子を撮影、散骨場所をGPSで記録しているそうです。

核家族化、単身世帯の増加などにより、お墓に対する意識は大きく変化し、先祖代々の墓を継承するのではなく、自分の代でなんとかしなくてはという意識になってきています。

釣月寺しては、今までに海洋散骨の相談を受けたことは一度もないですが、海洋散骨を希望する人は、東京都港区や杉並区など流入人口エリアの人が多く、都内に移住した人に共通する事は、寺院との結びつきが薄い人が多い、都内に墓を建てる事が経済的に難しいという現状もあります。

墓地埋葬法は火葬や埋葬に関する法律ですが、散骨は対象となっておらず、法的に位置づけが曖昧で事業を行う為の許認可や登録などの仕組みがない事から、今後も需要が込める成長市場であるが、ビジネスとしては飽和状態です。

前の記事

「本山納骨」