「僧侶を目指す人の意識調査」
曹洞宗においての、「若手僧侶に関する動向調査」の結果です。
僧侶の生き方に対する興味や憧れ、僧侶という職業を通して社会貢献する事、自身の知識や能力を発揮する事を期待している傾向が見られる一方、寺院の将来、経済的な問題という事が大きく影響する結果となりました。
私もそうですが、寺の息子は多少なりとも「寺を継ぐのは仕方ない」という思いはあります。
しかしこの調査では、寺の息子であっても将来僧侶になる事に否定的や、分からないという意見が半数以上ありました。
僧侶の将来の展望については、明るいという意見が23%、不安という意見が77%でした。
また、生活の為に僧侶以外の仕事を兼職しなくてはならないと考えている人が大部分であるが、収入面の不安が解消されれば僧侶になると回答した割合は7割でした。
実家が曹洞宗寺院であるが、僧侶を選択しない理由としては、「僧侶として活動する事に興味がない」という意見が一番多く、「修行をしたくない」「髪の毛を剃る事に抵抗がある」といいう意見もありました。
修行をしたくないという意見は分からなくもなく、私も修行に行かなくてはならないのが最大の悩みでした。
修行においては、上の人の意見は絶対なので、理不尽極まりない事が多く、集団生活というのもZ世代には受け入れられない事だと思います。
私の修行時代は20年以上前ですが、その当時も修行中に脱走する人はいましたが、最近は以前よりも脱走する人が増えているそうです。
髪の毛を剃る事に抵抗があるというのも、以前であれば考えられなかった事です。
修行中は剃髪をしていますが、修行を終えた後の髪型は個々のモラルに依るところが大きいので、坊主頭の人が多いですが、有髪の人も稀にいます。
大勢の僧侶が集まった場においては、有髪の人はかなり目立ち「他宗の人かな?」と思ってしまう事もあります。