「俗名での葬儀に関して、最近思った事」

このコラムで何度も書いておりますが、仏教式の葬儀を行うにあたり、戒名は必ずなくてはならないものです。

しかし、葬儀社の紹介の寺で葬儀を行うと戒名を授与されないという事が多くありますが、その事について葬儀社の人と話をしていて思った事を今回は取り上げます。

戒名を授与され葬儀を行った場合、その後に他の寺、他の宗派の寺に移った場合、多くの寺は「他の寺、他の宗派の寺で授与された戒名は、移った寺において付け直さなくてはならない」(葬儀もやり直さなくてはダメという寺もあります)と主張します。

戒名は宗派によって付け方が違うものであり、同じ宗派であっても付け方というのは寺により異なります。

釣月寺としては、他の寺、他の宗派で授与された戒名であっても、戒名は亡くなった際に授与されたものであるので、そのままの戒名で法事等は行いますが、戒名を付け直すという事は、そこで御布施が発生する事になります。

葬儀社に紹介された寺で葬儀を行った場合、必ずしもその後もその寺で法事等を行うという事はない為(紹介される寺が近くにあるとは限りません)、葬儀社としては後々戒名を付け直すといったトラブルにならない為に、紹介の寺は俗名で葬儀を行うという事を聞きました。(葬儀社の紹介の寺が全て俗名で葬儀を行うという事ではないです。その後の法事等も踏まえ戒名を授与する寺もあります)

その様な事もあるよねと納得しましたが、葬儀社の紹介を受けてその場限りの葬儀を俗名で行う寺が一番よくないと私は思います。