「葬儀社、仏壇店の言う事を鵜吞みにしない事」
物事の考え方は人それぞれなので、私がこのコラムで書いている事が正しいとは思っていませんが、葬儀社、仏壇店などの業者の言う事で疑問に思う事は意外と多いです。
今回は、火葬だけして釣月寺に話を聞きに来た方が葬儀社から言われた事と、檀家の方が仏壇店から聞いた事を取り上げます。
火葬だけしたという方は、葬儀社から「納骨は49日忌迄にした方がいい」と言われたそうです。
そもそも、49日忌は仏教での事であり、火葬だけした方は仏教も何も関係ないので、49日忌までに納骨というのは可笑しな話です。
仮に、仏教式で葬儀を行った場合であっても、納骨を49日忌までにした方がいいという決まりはありません。
納骨のタイミングとしては、葬儀当日又は49日忌という場合が多いですが、気持ちの整理ができた時で構いません。
次に、仏壇を新しくした方が仏壇店から「お経を上げて貰った方がいい」と言われたそうです。
話を聞いてみるとこの方は、仏壇のみを新しくして位牌は今までの物を使うという事でした。
2021年8月1日号第43回住職コラム、「仏壇について」にも書きましたが、仏壇本体はただの入れ物(箱)なので、仏壇本体のみを新しくする場合にはお経を上げる必要はありません。
この様に、業者の言われた事を鵜呑みにするのは如何なものかと思います。