「1日葬や、繰り上げての四十九日法要について思う事」
あるエンディングセミナーの座談会での事です。
座談会を直接聞くという事ではなく、編集された動画を見て思った事です。
パネリストの住職が「最近の葬儀は1日葬が増えている」と話していました。
ここで私が思ったのは、仮に施主が1日葬を希望していたとしても葬儀は寺主体で行う事なので、「1日葬を希望しているから1日葬で行う」のではなく、葬儀の流れや意味をキチンと説明する事が私達住職の役割でもあるという事です。
釣月寺としても、遺族の諸事情で1日葬を行った事は数回ありますが、説明をしてあくまでも特例で行いました。
また、葬儀を行った日に繰り上げての四十九日忌を行う事について、あるサイトに「火葬後に繰り上げ法要でそのまま四十九日法要を行うことも可能です。1日で全て終えられるので、ご家族やご親族の負担軽減にもつながります」と書かれていました。
「同日に行う事も可能です」ではなく、「同日に行う事はできないです」が正しい表現です。
「家族や親族の負担軽減」を考慮して繰り上げての四十九日法要を行うのは、到底考えられない事であり、身内の都合に合わせていては何でもありになってしまいます。
葬儀と合わせて、「四十九日忌をやって貰いたい」、「四十九日忌と百ケ日忌もやって貰いたい」と言われた事もありましたが、意味を説明した上で後日に行いました
何でも省略化、簡素化の流れがありますが、葬儀や法事に関しては私達住職が最後の砦となるので、住職が現代の風潮をどの様に捉えているかはとても重要な事です。